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卒業生からのメッセージ~吉岡美帆さん(’14経済卒、パリ・オリンピック セーリング銀メダリスト)

経済学部の卒業生である吉岡美帆さんの、立命館大学での学生時代、そしてパリ・オリンピックでセーリング銀メダルを獲得されるまでの道程をご紹介します。(この原稿は吉岡美帆さんへのインタビュー取材(2024年8月)の内容を本学で再構成したものです。)
なお、吉岡さんは11月10日(日)、BKC30周年企画・経済学部同窓会(懇親会)に来訪されます。

(2024年10月4日朱雀キャンパス来訪時に撮影)

元々海が好きだったのですが、たまたま入学した高校にヨット部があったのがきっかけで、「珍しいな」「やってみたいな」という軽い気持ちでセーリングを始めました。
高校卒業後は、「もっともっと強くなりたい」と思い、ヨット部が強豪校である立命館大学へ進学しました。高校では楽しみながらヨットに乗るという感覚でしたが、大学では体育会系ならではの上下関係とみっちり練習をするという厳しさにギャップを感じました。当時はそのことをすごくハードに感じていましたが、「上を目指すのは難しい」とも感じていたので、そういった環境は重要だったのだと思います。

大学時代はあまり成績を残せなかったこともあり、卒業するタイミングでいったん引退しようと考えていました。そんなとき、セーリング連盟の監督コーチから声をかけていただき参加した合同試乗会のようなもので、オリンピック選手の吉田愛選手に出会い、すごく刺激を受け、「こんな選手になりたい」「オリンピックを目指してみようかな」というふうにオリンピックを意識し始めました。

東京オリンピックで入賞した後は、ここで区切りにするか続けていくか半々ぐらいの気持ちですごく悩みました。3週間ぐらい競技から離れてみましたが、その期間もずっとヨットのことを考えていて、「やっぱりもうちょっと上を目指したいな」と思いました。また、オリンピックまでの大事な大会で表彰台に上れたことや、マルセイユでの練習における経験が、「メダルは取れそう」という自信につながりました。実際、銀メダルを取った直後は全然実感がわきませんでしたが、その後は「嬉しさ」や「安心感」、いろんな感情が出てきて、何日間か全然寝られませんでした。金メダルではなくて悔しい気持ちもありますが、「銀メダルが取れて嬉しい」は8,9割くらいです。今後については、「現役は引退かな」と考えていますが、オリンピックで銀メダルを取るまでのいろんな経験をたくさんの人に知ってもらったり、「もっとセーリング界を発展させたい」という思いがあります。